天国に近い場所
「あ、そっか。待って!今、紙に地図書くから!正樹さん1人で家に来てくれるよね?私の家ここから近いから!」


そう言って私は、カバンから生徒手帳を取り出し、メモの部分に急いで学校から家までの地図を書いた。


その間、正樹さんが夏莉の頭を撫でていて、会えなかった日々を猛スピードで埋めている様に見えた‥



ビリッ

地図を書いたメモを破り、正樹さんに渡す…




「サンキュ。じゃあ、またあとで…」


正樹さんが私たちに背を向ける。




「あ…正樹!」


夏莉が正樹さんを、不安そうな顔をして呼び止める。
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