天国に近い場所
「うん…」


夏莉は正樹さんの背中を見つめながら、コクりと頷いた。

そして、私たちは下駄で靴を履き変え、私の家へ向かった‥






帰り道。


いつもより早歩きで、私の家へ急ぐ。




「ええ!資料室から、あたしと正樹の会話聞こえてたって!?」

「うん!ちょっとだけね」

「は、恥ずかし」

「夏莉の声で『好きだよ』って聞こえたよ」


おかげで私は‥

資料室を見張ってて、大変だったんだからね。





「わ、忘れて下さい…」
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