天国に近い場所
・・・・。
「行くぞ」
「!」
龍美が私の手を引き歩き出す。
愛さんはその場にしゃがみ込み、泣き崩れていた‥
私はその姿に胸を痛め、龍美の手をギュッと握り返した。
愛さんと話していた龍美の声のトーンはすごく冷たくて、これが本当に龍美なのかと思った。
私の知らない‥龍美だった‥
………………
…………
……
龍美に手を引かれること30分。
私と龍美は一言も口を開かず、ただ手を繋いで‥歩いていた。
龍美は今‥
何を考えてるんだろう‥
このまま私を‥
連れ去ってもいいんだよ‥