天国に近い場所

・・・・。




「行くぞ」

「!」


龍美が私の手を引き歩き出す。


愛さんはその場にしゃがみ込み、泣き崩れていた‥

私はその姿に胸を痛め、龍美の手をギュッと握り返した。


愛さんと話していた龍美の声のトーンはすごく冷たくて、これが本当に龍美なのかと思った。

私の知らない‥龍美だった‥








………………
…………
……





龍美に手を引かれること30分。

私と龍美は一言も口を開かず、ただ手を繋いで‥歩いていた。



龍美は今‥

何を考えてるんだろう‥


このまま私を‥

連れ去ってもいいんだよ‥
< 473 / 787 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop