天国に近い場所
だけど、そんなこと言えない。


話したいことが多過ぎて‥

何から話したらいいのか、わからないよ‥


私は私の手を引く龍美の手を見ながら、そんなことを思った‥

この想いが伝わるように、テレパシーを送り続けた‥






「あ‥」


気がつくと、マンションの前に来ていて、龍美はその場に立ち止まってポケットをごそごそ手で探り、鍵を出した。



ここ、龍美の家なのかな?


ってか、私の家からわりと近いし…




すると龍美は、私の手を引いてそのマンションに入り、エレベーターに乗って〈10〉のボタンを押した。
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