天国に近い場所
カチャン


そして、私を抱きしめながら、玄関の鍵を閉める龍美。






「‥会い‥たかった…」

「……!」


私の耳元で言った龍美の言葉は、微かに震えていた。




「あ、あた‥しも……」


龍美の背中に手を回し、今までの気持ちが一気に溢れたように‥

涙が溢れた………



そして龍美が私から体を離し、頬に優しく手を添える‥


龍美の顔がゆっくり近づき、てっきりキスをされるのかと思って目をつぶったけど……

龍美は、私の目から流れる涙をペロッとなめた。




「…キスかと思った?」
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