天国に近い場所
「やっぱり‥辰夫のオッサンは、志乃に“えこひいき”だな」


龍美を手を頭の後ろに回し、口を尖らせてそう言った。





「いや。お前のこと助けてくれたつーことは‥十分お前にも“えこひいき”だよ」

「ってことは……辰夫のオッサン、実は俺に気があんのかな!?」

「・・・・」




龍美と正樹さんのやり取りに、私と夏莉は顔を見合わしてプッと吹き出した。



ガラガラ‥







お姉ちゃんと亮ちゃんが、再び病室に入って来る。





「あ、クソ兄貴。輸血サンキュ♪」
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