天国に近い場所
「えー帰んの?」


龍美が嫌そうな顔をする。




「だから今日は帰るつーの!」

「いや、お前は別に帰れよ。でも志乃は帰らないで欲しい」


龍美が私の手を掴む。




私も‥

帰りたくない……




「志乃。明日は学校休んでもいいから、朝から龍美くんのお見舞い来てあげなさい」

「え?いいの!?」


お姉ちゃんが私に笑顔で言う。




「いいよ。どうせ龍美くんが気になって、学校行っても勉強どころじゃないと思うし…」

「…ありがとう、お姉ちゃん!」
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