天国に近い場所
龍美は私にニッと笑いかけながら、マグカップを見せてくる。



「私もそのカップで飲む〜」

「お前コーヒー飲めないくせに」

「こ、紅茶飲むの!」

「ハイハイ‥」


そう言って龍美は、キッチンから紅茶の葉を出す。








ピンポ――ン‥…





すると、家のインターフォンが鳴る。




「誰?」

「お前出てくんね?」

「あ、うん‥」





誰だろ?

こんな朝に………


私はインターフォンの電話を取り、耳にあてた。





「はい?」

『〇〇宅急便ですー』




宅急便?
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