天国に近い場所
「………っ!!」

「だから俺は、別に自分の欲求を満たしたいためだけに、志乃を抱いてんじゃねぇ…お前だってそうだろ?」


!!

夏莉の背中を摩りながら、私は龍美から目をそらしてしまう。




「・・・」


正樹さんも、ついに黙り込んでしまった。



「だけどもし、お前が健太郎と暮らすことになったら・・お前は健太郎に気を使って、夏莉をかまってあげられなくなる事が多くなるだろ?それをわかってたから……夏莉は不安だったんじゃねぇの?」


あ…



「だからって、夏莉も健太郎のこと知ってるし、大事だって想う気持ちはお前と一緒だから…お前に賛成するしかねぇじゃん」
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