天国に近い場所
「うん‥」


素っ気ない龍美の返事。


私は更に不安になりながら、スニーカーを履き終わり立ち上がる龍美の背中を見ている。

すると……

「……っ」


龍美が振り返ったと同時に、私に軽くキスをした。そして‥




「俺はお前以外の女に眼中ないから、安心してね」


!!

そう言っていじわるそうに笑って、龍美は玄関を開け出かけて行った。



パタン‥


完全に気持ち見透かされてる。

私がさっき抱いた不安が、バカバカしく思うし……


龍美にすごく失礼だと思った。



また、自分が汚く見えた……
< 752 / 787 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop