天国に近い場所
私も声を出して泣いた…





「おいおい(汗)あんま泣くなよ。施設の先生が、不思議そうに俺らのこと見てんだろっ」


龍美が焦っている。

ちらっと施設の方に目をやると、施設の中からおじさんが私たちのことを見ていた。




「とりあえず、どっか飯食い行くか?健太郎、何か食いたいもんあるか?」


龍美が、健太郎くんの頭を撫でながら言う。





「うーんとね、お子様ランチ食べたい♪」


ピタリと涙が止まり、笑顔になる健太郎くん。




「じう言うと思った。ゃあ、車に乗って下さ―い…」

「ボク、しのおねぇちゃんの隣に乗る♪」


健太郎くんは私の腕から降りて、私の手を握った。
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