天国に近い場所
「ちょっとくらい、いいだろ」

「良くない良くない…!」


いじけながら頬をおさえる龍美に、私は首を横に何度も振る。





龍美が日々私にくれるもの。


楽しさ

笑い

嫉妬

キス



嬉しさ

安心感………





それは全部私にとっての“幸せ”に繋がる‥


こんな人は初めてだった。



一年前の誕生日‥

私はバイト帰りに、トラックに跳ねられて‥


気がつくと、目の前は海で‥
私は砂浜に倒れていたんだ。




その頃の私は‥

友達もいないし、好きな人だっていなかった。
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