聖夜の約束
年を聞いてありえないと思った。



どうして18才の男の子と手をつないで歩いているのか・・・。



犯罪に近いでしょう・・・犯罪・・・。



急いで手を引き抜こうとした。



「夏姫さん?」



引き抜く前にぎゅっともう一度握られて抜こうにも抜けなくなってしまった。



「どうしてそんなに慌てているの?」



「だ、だって、君の年聞いたら手をつなぐなんて・・・・」



(あたしは5才も上なのよぅ?)



「年なんて関係ないよ こんな事だって出来るよ?」


そう言うと腰をかがめて夏姫の唇に軽く唇をつけた。


「!!!!!!!」


「ねっ?」


声も出ない。


(なに考えているのよっ!)



慌てて周りをキョロキョロ見た。


誰もいなくてホッとする。



「そんなにからかって楽しい?もう帰る」



思いっきり手を引き抜いてくるっと回れ右をしてアパートに向かう。



「夏姫さん、ごめん 謝るよ」



すぐに追いかけてあたしの前に立つレイは心から悪かったと思わせる顔をしていた。

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