聖夜の約束

第三夜




ドンドンドン!


夏姫はドアを乱暴に叩く音で目を覚ました。


(だれ・・・?)


ドンドンッ!


「夏姫さん!?」


(レイくん・・・?)


熱が出すぎて幻聴が聞こえる。


そう思っているとドアを叩く音がしなくなった。


(やっぱり幻聴だ・・・)





「夏姫さん!」


「ん・・・」



(またレイくんの幻聴・・・・)


重いまぶたを開けるとレイの姿が。


(あたし重症だ・・・レイくんの幻覚まで・・・)





「夏姫さん、ひどい熱!」


レイが大家さんに鍵を開けてもらって部屋の中へ入ると夏姫は真っ赤な顔をして眠っていた。


「レ、レイくん・・・・」


「いつからこうなの?」


「ん・・・わからない・・・」


しゃべる事が億劫そうに言う夏姫は再び眠ってしまった。


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