聖夜の約束
夏姫が出て来た。


髪の毛はまだ乾かしていない。



「ちゃんと髪の毛乾かさないと 風邪、ぶり返すよ?」



「ん、乾かすから お風呂に入ってね」



髪の毛をタオルで拭きながらレイに言う。




~~~~~~~~~~~



「一昨日の雪はすぐにやんじゃったみたいだね?」



布団に入ったあたしはシーンと静まり返った部屋で息が詰まる感じがしてレイに言った。



「ん?あぁ すぐにやんだね」


敷布団はないが座布団を敷いて毛布を掛けている。



(レイくん、寒いよね・・・)


ストーブは点いているが築25年のボロアパートはどこからか風が入ってくる。



だけど一緒に寝る?なんてことは口が裂けてもいえない。



(お布団一式買おうかな)



レイが部屋にいる事が当たり前になっている。



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