聖夜の約束
（そうだ・・・明日の事レイくんに言っていなかった・・・）


「あのね　明日の夜は食べてくるから」


「夏姫さん、デート？」


毛布のパサッと言う音が聞こえてレイが起き上がったのがわかった。



「デートなのかな　ううん　違うよ」



どうして誘ってくれたのかはわからない。



けれど夏姫は長谷川　瑞樹に誘われてうれしかったのだ。



「誰と会うの？男？」



「えっ！えーっと　クリスマスツリーを見た時に会った人」


「あの男には彼女がいるんでしょ？夏姫さん、そんな奴に誘われてうれしいの？」


レイが立ち上がってベッドの少し離れた所に立った。


夏姫も上半身を起こしてレイを見た。



「うれしいよ　ずっと憧れていたんだもん」


「夏姫さん・・・・」



その声はあたしを哀れんでいるのかあきれているのかわからなかった。


「レイくん、もう寝よう？」



レイくんが近づいてきた時、ドキッとした。


少し離れた所にいるのは気を遣っているのだろうか。


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