聖夜の約束
「夏姫さん、食事だけでもデートって言うんだよ?」


「う、うん・・・」



(わかっているけどレイくんの前でデートって言いたくなかったのかも)


「何もされなかったよね?」


レイの青墨色の瞳がじっと見る。


「な、何もあるわけないでしょ?長谷川さんはレイくんみたいにスケベじゃないもん」


真っ赤になって言う夏姫にレイはあきれたような笑顔を浮かべた。



「あのね?僕がスケベだったらとっくに夏姫さんをいただいてるよ」



「ぶっ!」


夏姫は驚いて口の中からアイスを飛ばした。


「汚ったないな」


「もうっ!レイくんが変な事言うからでしょっ!」


慌ててティッシュで拭く。


「でもこんなおいしいシチュエーションで僕は我慢しているんだよ?」



(おいしいシチュエーションって・・・)
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