聖夜の約束
「レイくんっ　いくらなんでもやりすぎっ　あたしたちはお似合いじゃないんだから」


人前で男性といちゃついた事のない夏姫は恥ずかしさで顔が真っ赤になった。


「お似合いって誰が決めるの？僕は夏姫さんの事が好きなんだからそれを人にとやかく言われたくないね」


少し怒ったようなレイの表情に夏姫は戸惑った顔になった。


「それに　僕たちはお似合いだよ　美男美女でね」


にっこり微笑まれて夏姫はふるふると頭を振った。


「美男はわかるけどあたしは美女じゃないもん」


そう言うとレイの顔が夏姫の顔をじっと見る。


レイは右手を伸ばして夏姫のかけている黒メガネをゆっくり外す。


「このメガネ、度が入っていないでしょ？」


メガネを取られてしまった夏姫はレイの手からメガネを取り返そうと手を伸ばす。


その手はレイにさっとかわされてしまう。


< 92 / 142 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop