ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
珍しくすっきりと起きて、
軽く身支度をすませてから、学校に向かった。
「……あ」
そういえば愛村から借りたカーディガン返してない…。
しかもソレを毎日使っていたという…。
もう夏に近いし、今は使っていないんだけど…
………怒るかな?
チャリ…
いつものように、2つのネックレスを首にかける。
いつか、
あの子があたしを許してくれて、
ありのままのあたしを愛してくれる人に、
渡したいと2つ首にかけていた。
「……ははっ…」
2つかけることで、
いつか
いつかきっと
誰かがあたしを必要としてくれるんじゃないかって、
信じれた。
信じることができた。
そして同時に。
独りでいなければいけない、戒めでもあった。