ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「…連れ去ったのはどこのどいつだ?」
ナツの友達は悪魔のような顔つきで楽しそうに聞き返した。
…ちょっとは焦ろよ。
「…北校の奴らです…!」
北校……?
あいつらって、おとなしくなかったっけ?
「「…北校ォ?」」
あたしと同じことを思ってか、ナツたちも聞き返す。
「ハイ…最近、サタンさんやエンジェルさんが大人しいからって…調子に乗ってて…」
そういえば……
最近乱闘からはご無沙汰だったかも…。
だって、
そんなことよりも大切な人が病気かもしれなかったから。
また
一人になるかもしれないって思ったから。
「…エンジェル?」
ナツの友達が低い声で不思議そうにつぶやいた。