ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
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「…………あたしも混ざりたいんですけど」
今、あたしは2階建ての建物の屋上にいます。
拓眞がここは女の出る幕じゃねぇってウルサイから。
寂しく一人で見学よ。
「ざけんなよてめぇえ」
バキッボコッ
「こいやぁぁあぁ」
グシャッバキッ
むさっくるしいわねぇ。
ま、男は喧嘩強くてナンボな感じもあるし、いいと思うけど。
ブォンブォンッ!!!
とてつもなく大きなバイク音が聞こえた。
左の方向へ目をやると、かなりの数の男がナツたちに向かって近づいていた。
「…ナツ!」
味方ではない、雰囲気でそう感じとった。
叫ぶけど、ナツには聞こえてないみたいだ。
「サタァァアン!!!」
叫び声にナツは殴りながら後ろを振り返った。
ようやく男たち気がついたらしく、少し驚いているように見えた。
………っていうか、捕まった子は?