ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
青春ドラマみたいに、夕日が赤く輝いていた。
もうすぐ夜がやってくる。
「…誰に向かって口聞いてんだよ?アァ!?」
「…ガラ悪いなあ、怖いってば」
目がもの凄く血走ってるんですけど。
「…サタン、潰しに来たんだ?」
「…はん、あたりまえだっつの。これで俺らがトップだ」
……やっぱり。でも。
「……残念だけどソレは無理だよ」
「………は?」
「あたしが止めるからっ♪」
「んだとコラァ!」
ビュンッ!
音がするくらい早いパンチが飛んできたけどそれをかわす。
……こいつボクシングやってるな。
そんなことを考えながら、後ろに回り込んで背中を廻し蹴る。
「……ぐ…っ」
すかさず襟を引っ張って突き飛ばし、体制が崩れたところをもう一度ど蹴る。
ズサーッ
「…調子のん………」
振り返った男の襟をまた掴み、おもいっきり鳩尾を殴った。
ドスッッ!
パタリ、とあっけなく男は崩れ落ちた。