ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~


「いいんだよ、玲ちゃん」


「つーちゃん?」


「俺は、無意味な喧嘩がだめって言っただけ。誰かのために喧嘩をするのは、止めない」


つーちゃんは立ち上がって、

レモンティーのパックを冷蔵庫から出した。




空になったあたしのコップに紅茶をそぞぎながら、



「思いっきり、暴れておいで」


「つーちゃん」



にっこりと笑った。




「ありがとっ」



笑顔って、不思議だよね。


作り笑いなんて、笑顔とは言わない。




人が笑いかけるのは、好意がある人にだけ。




だからあたし

沙南の前ではずっと笑顔でいようと思ってたの。




人の笑顔って、

なんだか安心するから。




「偽のAngelもミーナもぶっ殺す!!」


「れ…玲ちゃーーん!?」


「ははっ!」





< 296 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop