ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「いいんだよ、玲ちゃん」
「つーちゃん?」
「俺は、無意味な喧嘩がだめって言っただけ。誰かのために喧嘩をするのは、止めない」
つーちゃんは立ち上がって、
レモンティーのパックを冷蔵庫から出した。
空になったあたしのコップに紅茶をそぞぎながら、
「思いっきり、暴れておいで」
「つーちゃん」
にっこりと笑った。
「ありがとっ」
笑顔って、不思議だよね。
作り笑いなんて、笑顔とは言わない。
人が笑いかけるのは、好意がある人にだけ。
だからあたし
沙南の前ではずっと笑顔でいようと思ってたの。
人の笑顔って、
なんだか安心するから。
「偽のAngelもミーナもぶっ殺す!!」
「れ…玲ちゃーーん!?」
「ははっ!」