ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
いくらみんなが憧れてるAngelだとしても、俺はガキだからか認めたくなくて。
いつしかAngelを自分の中で悪い奴にしたてあげて、嫌ったんだ。
ほんと、ガキだね。
『…どうも、はじめまして』
初めて顔を見た4月、俺は内心きれいすぎるキミにびっくりしてたんだ。
想像しているよりも、何だかとっても儚げだったから。
窓を見つめる姿が、壊れしまいそうで、どこかに消えてしまいそうだった。
嫌ってた癖に、その姿が目に焼き付いて、離れなくて。
ナツやんも玲ちゃんもいない休み時間を狙って、俺は沙南ちんに話しかけたことがあった。
『さーなちん』
『何?ツルヤ。どうかした?』
返された反応はとても冷たいものだった。
玲ちゃんはAngelは優しいって言ってたんだけど…。冷たくない?ねぇ、俺折れちゃいそうなんですけど。
話しかけてみたはいいものの、何をしゃべろうか悩んでいたときに、キミは変なことを唐突に俺に聞いた。
『玲奈のこと、すき…?』