ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
『へ、あ、うん。当たり前じゃん…っ』
『ふふ、そっかぁ』
あまりにも唐突過ぎて、どもってしまった俺をおかしそうにキミは笑った。
『玲奈があたしをすきって言っても、ツルヤを想ってるすきとは違うからね』
『…え?』
『ここだけの話ね、あの子本当にあんたのこと好きなんだから』
恥ずかしかった。
自分の浅はかさが。
彼女は、俺の嫉妬を見透かしてそういったんだろうか。
それは今でもわからない。この騒動が終わったら、聞いてみようかな?
「玲ちゃん、ついたよ」
倉庫で玲ちゃんを降ろすと、夜中なのにありえないくらいの人がいた。
「……みんな暇だねぇ」
「それ言っちゃだめでしょ!」
なんて非現実的な世の中なんだろう。
みんな眠たくないのかな?俺はちょっと眠いよ。
そんなこと口にしたら玲ちゃんにどつかれそうだから、絶対に言わないけど。