ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
ナツは、すごいね。
あたしそんなこと考えたこともなかった。
「…あたしね、ずっと決めてたことがあるの」
「ん………?」
決意を固めて、ナツを見た。
微笑みのその先にある、あの記憶を見ていた。
ずっと決めてたんだよ。
あの日から。あの乱闘から。
ナツを失いたくないって。
誓ったんだ。
「………あたしは、これから先もずっと、」
「…うん」
「……ナツのことが好きです。」
「……うん」
「"好き"って変わるでしょ?でもね、あたしの気持ちは"好き"じゃないの」
好きなんかじゃ足りないの。
「大好きなの!」
「……ん」
「…それだけは、これから先も、どんなことがあっても………」
喧嘩しても。
別れが来たとしても。
「…変わらないから…っ……………それだけは、忘れないで…きゃっ!」
「…沙南…!」
ぎゅーーって、
これでもかってくらい…
抱きしめてくれた。