ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~




ナツは、すごいね。

あたしそんなこと考えたこともなかった。



「…あたしね、ずっと決めてたことがあるの」


「ん………?」


決意を固めて、ナツを見た。

微笑みのその先にある、あの記憶を見ていた。



ずっと決めてたんだよ。

あの日から。あの乱闘から。



ナツを失いたくないって。
誓ったんだ。



「………あたしは、これから先もずっと、」

「…うん」

「……ナツのことが好きです。」

「……うん」

「"好き"って変わるでしょ?でもね、あたしの気持ちは"好き"じゃないの」



好きなんかじゃ足りないの。


「大好きなの!」


「……ん」


「…それだけは、これから先も、どんなことがあっても………」


喧嘩しても。

別れが来たとしても。



「…変わらないから…っ……………それだけは、忘れないで…きゃっ!」


「…沙南…!」


ぎゅーーって、

これでもかってくらい…


抱きしめてくれた。


< 325 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop