ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
休み時間も終わり、授業が始まってるわけだけど、あたしは聞く耳を持たず空を眺めていた。
ふわり、ふわりと浮かぶ雲。
それをみてると、いつも
『あぁ、生きてるんだな』
って、なんでかわからないけれど漠然とそう思えて。
自分って世界に比べたら本当にちっぽけなんだなって。
この空の下に何億人もの人が存在していて、
自分もその一人なわけで
今この瞬間も
今誰かは空を眺めていて
違う人生を歩んでいるんだって考えると
一人じゃないんだって思う。
だけど空が広すぎるから、一人だと感じる。
空って不思議だなあ…。