ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
案外普通にしゃべれたことに驚きつつ(実は一週間ほど喋っていなかった)、
今やるべきことに没頭しようと決めた。
「えーじゃぁ、今から役割分担を決めます。」
おぉぉぉ!!
っと、喜ぶみんな。
「自分のやりたい班をじゃんけんで決めるか、くじで決めるか、どっちにしますかー?多数決をとりまーす」
手を挙げるふりをしながら、さらさらと紙に文字を書いて、愛村に見せた。
【何さぼってんのよ、あんたも仕事しろっての】
「はーい、じゃんけんがいい人~?」
……、クラス全員があげるなんて、最初から多数決いらなかったわね。
「今から黒板に班を書くので、どこにしたいか友達同士で話し合ってもらって結構ですよ~」
一斉に騒がしくなったあたしは、「ただし!」と喝をいれる。
「あたしが説明しようとしてるときに、うるさい人がいたら、強制的に使いっぱにするんで、覚悟してね♪」
一瞬クラスが静まり返ったけど、ツルヤの「何しよーー!!」の声で、また騒がしくなった。