ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
No,3 Battle prince and princess
「……で!?」
半分ヤケクソになりながら、詰め寄ると、あいつはまた可笑しそうに笑う。
「そんな興奮しなくても(笑)」
いや、(笑)じゃねーよ!
「ね、Angel?」
「…は?あたし天使じゃないんだけど。」
いきなりどうした、こいつ。
ついに頭でもいかれた?
「何言ってんの?いまや、伝説にもなってる人が」
「あい…むら?」
さっきまでと違う雰囲気に、急に怖くなった。
この人も…?
この人もあたしを冷たい目で見るの……?
「沙南ちゃん」
あたしの過去を知ると、
みんな冷たい目をする。
そりゃぁ、こんなに人間て冷たい目ができるんだってほど。
だけど、逃げてちゃいられないの。
逃げたって、いつか向き合わなければいけなくなるんだから。
意を決して、愛村に聞いてみた。
「………知ってるの…?」