ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「よろし…」
ブオォォオォン!!
挨拶の途中で、いきなりバイクの音が倉庫に鳴り響いた。
すると愛村達の顔つきは急に変わった。
「あ…」
あの愛村の顔、
はじめてあったときに感じた曇った目だった。
「愛村ぁあぁ!」
大声で誰かが叫んでる。
「そんな大声出さなくても、聞こえるっての」
「…ふ、沙南ちゃん、今大事な場面だから笑わせないでよ(笑)」
は?何のこと?
「…何?」
冷静そうに聞こえる愛村の声は、かすかに笑いを堪えるために震えていた。
「声震えてんぞ!まさかビビッてんじゃねぇよなぁ?」
え、ナニコレ
今から喧嘩?
「愛村」
「……」
空気読めって視線はわかるけども!
「帰っていい?」
「だーめ」
愛村の目が怪しく光った。
………マジで?
いや、帰るし。