ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
『…ほら行くぜ?』
……期待しちゃうじゃん。
誰かから聞いたよ?
男はバイクの後ろには女は乗せないって。
乗せるとしたら、大切な、大好きな人だって。
「……っ、わけわかんない。」
そんな言葉で片付けてみるが、心の奥で冷めたあたしが呟く。
"あたしはただの────"
「ただいまー」
「あ、お父さんおかえり!」
弱気な気持ちはとりあえず忘れよう。
ネガティブになった行動ほど、人に迷惑をかけるものなんだから。