ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
翌日、あたしはいつもより早く学校についた。
朝の風は心地よくて、
でもまだ肌寒い季節にカーディガンは必需品なのに。
今日という今日に忘れてしまう、あたしは、バカだ
いや、大バカだ。
ガラッ──
「……っ!?な、んで」
朝が早いから、誰もいないはずなのに。
あたしの瞳にあいつが映った。
「あい、むら……?」
「はよー」
「……はよ」
ヤバイ。心の準備なんてできてない……。
何で?何でこんなに早いの?
いつもあたしが一番乗りなのに。
「はっ……くちゅっ!!」
あーあたしのバカ!
なんでこんな時にくしゃみが!?
あたしはなるべく愛村と目を合わさないように自分の席へとついた。
「っ、最悪、窓際……さむ…」