モノクロ。
教室に入ると、女子の視線が翔夜に集まる。
あたしは気にせず、自分の席を探す。
あたしの席は窓側の一番後ろ。
翔夜は早くも女子に囲まれながら、自分の席に着く。
翔夜の席は教室のちょうど真ん中あたり。
「ね、今日4人で学校来てたよね!?あの人も!」
翔夜のことを見ながらボーッとしていると、一人の女の子が声をかけてきた。
女の子は翔夜を指差す。
「あたし星羅!星羅って呼んでね。これからよろしく!」
強引にあたしの手を握る"星羅"は、翔夜の事を眺める。
翔夜に一目惚れしたから、あたしに声を掛けてきたんだと思う。
「ねぇ、朝に真依と一緒に来てた他の子達とは集まらないの!?」
「んー。どうかな…」
そんなことを喋っていると、玲亜と大牙が教室に入ってくる。
「なんで来たの!?」
「なんでって…お姉ちゃんと翔夜に会いに来たの!」
「えっ!お姉ちゃんてどういう事!?」
星羅が驚いて声をあげる
「あたしとお姉ちゃんは双子で、翔夜と大牙も双子なんだよ!」
玲亜が笑顔で答える。
「へー。双子が2組も揃って仲がいいなんて珍しいね!」
"苦手なタイプだな…"とあたしは思った。