たいよう
プロローグ
空紘side
「たかー」
自分の名前を呼ばれて、ゆっくりと振り返った。予想通り、俺を呼び止めた男は全身校則違反の男、舜だった。
「何だよ」
せっかく早く帰ろうと思ったのに。早く学校からでれば、会わなくてもすむから。
「んだよ、不機嫌な顔しやがって」
「にやにや笑ってる舜とは違うんだよ」
「にやにやしてねぇよ!」
「どーせ女絡みだろ、俺関係ないじゃん」
舜が顔をにやにやさせて近寄って来るときは大抵女絡みだ。
いや、確実に。
「察しいーじゃねーか、たか。ところでそんな空紘くんにお願いが」
「いかねーよ、俺は」
だいたい舜が『空紘』と呼ぶときは危険だ。なんとなく過去の経験から舜の頼みごとを読み取った俺は、舜の言葉を遮って断った。
「最後まで言わせてくれてもいーじゃんか!!」
「どーせ合コンだろ」
女タラシのコイツは毎日のように合コンに行っていて…上は大学生から下は一個下の高1まで…だいたい同い年の時に俺は誘われる。
「よく分かってんじゃん」
「いかねーよ、俺は。ケバい女達と絡みたくねーんだよ」
自分の名前を呼ばれて、ゆっくりと振り返った。予想通り、俺を呼び止めた男は全身校則違反の男、舜だった。
「何だよ」
せっかく早く帰ろうと思ったのに。早く学校からでれば、会わなくてもすむから。
「んだよ、不機嫌な顔しやがって」
「にやにや笑ってる舜とは違うんだよ」
「にやにやしてねぇよ!」
「どーせ女絡みだろ、俺関係ないじゃん」
舜が顔をにやにやさせて近寄って来るときは大抵女絡みだ。
いや、確実に。
「察しいーじゃねーか、たか。ところでそんな空紘くんにお願いが」
「いかねーよ、俺は」
だいたい舜が『空紘』と呼ぶときは危険だ。なんとなく過去の経験から舜の頼みごとを読み取った俺は、舜の言葉を遮って断った。
「最後まで言わせてくれてもいーじゃんか!!」
「どーせ合コンだろ」
女タラシのコイツは毎日のように合コンに行っていて…上は大学生から下は一個下の高1まで…だいたい同い年の時に俺は誘われる。
「よく分かってんじゃん」
「いかねーよ、俺は。ケバい女達と絡みたくねーんだよ」