たいよう
絶句だった。
何がって、いや、よりによって何故航平が。
カッコイイ、か。
「自分らの地元、レベル高すぎでしょー」
もー満南がいいたい事がさっぱりわからない。優なら分かるかも、と思って優の方を見ると、優も分かってなかった。
「知らないの?これ学校新聞なんだけどさー」
と何処から出されたかはよく分からない、一度もみた事がない学校新聞が机に広げられた。
そーそーこれ、と満南の指がさした所を見ると。
『第20回学年別ミスター/ミスコンテスト投票開始!』
と書いてあった。
「…知らないの?」
ビックリしたような声。
「優、知ってた?」
「知るわけないじゃん」
と即答される。
「まーまー知ってても知らなくてもいいんだけど…って優架も紗愛も去年エントリーされてたけど…?」
「…は?」
「え?」
「…まー二人らしいけど。とにかく、これ、見なさい」
知らなかった事に深く追求することなく、満南は、話を進めていく。あたしはまったく状況は把握できていないけど、優を見るとだいたいはのみこんだらしい。やっぱり、兄妹は似るんだなぁ、と自然とそんな事を考えていた。