たいよう


「じゃー仕方ないから、約束をまもること、にしとくな。意味深でいい感じだし」



この野郎もよく分からん。
何が楽しいんだか。



「じゃあ、次の質問。ズバリ今恋をしていますか」



航平のインタビューにもあったヤツか。恋は俺のせいで出来ないとか。な、しらねーよ、と内心毒づいたけど。俺のせいか、とため息をついた。覚悟を決めて口を開く。




「ずっと好きな人はいます」




新聞なんてよんでそうにない紗愛に伝わるか、なんて分からないけど。航平に言われた通りにした。航平のいいなりみたいで嫌だったけど、でもアイツは俺らのせいでか、優架と進められないから。


優架が気づけば、紗愛にも伝わるだろうって思った。



「やっぱり、水瀬くんには好きな人、いるんだ。結構学年で有名だぜ?絶対告白しても落ちないって」



「は?」



「だってさー去年のウチの学年のミス星陵のミサキちゃんでさえも告白オッケーもらえなかったって」




< 38 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop