たいよう


───




「たーかーひーろっ!!」



春の日だまりがあったかくって、いつのまにか眠くなって、休み時間だし眠気にまかせて机に突っ伏しようとしてた時だった。




「んだよ、ねみーんだよ」




俺の機嫌は眠いせいで最悪。それでも中学になって一緒にいるようになった航平は全く気にしていないようだった。




「俺の幼なじみがさ、優ちゃんの友達でさー中2になって空紘同じクラスじゃん?紹介するからさ、起きろって」



1ヶ月たっても新しいクラスメートと殆ど関わらない俺のことが心配になったのか、突然航平がいいだした。




「俺、優架関係ないし」




双子の妹の友達が航平の幼なじみだろうが、俺には関係ない。


だいたい学校もサボりがちなのにクラスメートと関わる必要も、ない。



「そーは言わず。空紘と気、合うと思うよ」




どうしても紹介したいらしい航平は必死で話しかけてくる。


眠い俺は寝ようとしたところを邪魔されて、すこぶる機嫌が悪くって




「俺、眠いんだけど」




と、文句を言って航平を睨み付ける…




はずだった。









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