たいよう



「そらもさぁ、楽しそうだし。そら、チャラいからさ、中2にしては女経験多いのに…なんか紗愛だけ、扱い違うんだよね」



「…あ。そら、だ」



今のこの空気に耐えられなくて。否、もうこれ以上そらの過去なんて聞きたくなくて。そらが走る組になった事をいいことに、あたしは逃げた。



多分、気づいてなかっただけでそらが前から好きだったんだろうね。



優に言われて気づいたよ。
そらに頭撫でてもらうのが、嬉しくて、傍にいるだけで安心して、でも女の子に言い寄られてるそらをみてイライラして。
全部全部、そらが好きだから、なんだね。





そらの名前が呼ばれた時、思いっきり、拍手した。




…そら、



頑張れ




何故か、あたしまで目を積むってて、そらに心でエールを送る。




届いてたらいいな。
なんて、甘い期待を寄せて。





そら頑張れ。





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