たいよう


「そらっ!!」



多分、さけんでも無駄だろうなーと思いながら、そらの名前を叫びながら、大きく手を振る。




「あ…」



自然と口から声が漏れる。
そらが、気付いてくれた。
そらがこっちを向いて、大きく手を振って…




こっちをみて余裕そうな表情で、笑顔でピースをするそらが、カッコよくみえた。




あたしもそらに向かって笑顔でピースを返した。



あたしはそらがスタートの場所へ去っていくのを、見えなくなるまでずっとそらを見ていた。




ホントちょっとの時間だけだったけど、幸せな気分だった。



あたしの中でそらの存在が、大きく大きくなっていた。




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