爆暴走
いつか、親父に言うんだ。



『有難う』と…。





そんな事を考えているうち、病院に着いた。




亜希は分かっていないようだけど…、亜希の顔は青ざめている。


完璧な動揺。


やっぱり修治さんが好きなんだよ・・・。



俺はしばらく亜希を見つめていた。



―――気づけよ



そう思ったけど…。



「隆吾…?」



ふいに、亜希が話しかけてきた。


いや、「ふい」にじゃない。


ずっと話かけようとして、口をあけたり、閉じたり…。




何なんだよ…。



「あ?」


少しキレ気味になった俺は、こんなにも冷たい声になってしまった。


亜希の顔は引きつっている。

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