【短】卑怯者
「んで、お前も隼人みたいに
ストレートに愛を囁きたい
ってわけだ。」
「いや、別に囁かなくても
良いんだけど」
私はただ、どうしたらあんな風に
素直に言えるのか、
それを知りたいんだよ。
「だって卑怯じゃんか……
私だけこんな、
真っ赤にならなきゃいけないとか」
隼人だって、
赤くならないわけじゃないけど。
でも、私ばっかりこんなに
ドキドキしなくちゃいけないのは、
なんか凄く不公平な気がするんだよね。
だから今度は、
私がとんでもないことを言って
隼人を真っ赤にしてやろうと
思ったわけなのです。
それを聞いた幸人は爆笑した
(あとで覚えてなさいよ)。
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