Full Moon ー祈りー
『‥すまんな。
初日と言うのに‥。』

心配そうな顔をし、待っている
ブライトに私は言った。


『いや‥ただの夢だよッ☆
大丈夫。』

ブライトは
優しく抱き締めてくれた。
私の目から
涙が1粒落ちた。

乳母にもなかなか会えず
私は白い壁に囲われて
毎日を過ごした。

誰にも甘えることも出来ない。



王の子だからと自覚させられ、



私は自立する前に孤独になった。




ずっと母親の優しさが
欲しかったんだ。




『大丈夫。‥大丈夫。
寝てももう同じ夢は見ないよ。
ねッ☆さぁ寝よッ』


私達は


そのまま
眠りについた。







ブライトの言う様に

もう2度とその夢を見る事は
なかった。

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