Full Moon ー祈りー
まだ魔法はうまく使えないので
前回のように2人同時に鍛える事は出来ない。
ブライトに面倒をみられつつ
面倒をみることにした。
『回復魔法なら私は教えるの簡単だけど‥』
『ん‥じゃぁやってみるか』
正直魔法の方が刀より簡単だろうなんて容易に考えてたけど実際はかなり違った‥。
『あ!ダメダメッ!
集中しないと‥』
『クッ‥』
扱いが難しい。
かなり集中しないと
別の場所に魔法陣がゆれて
使いたい場所に魔法が使えないのだ。
『もう1回!』
蘇生するには目標が定まらなくては意味がない。
『まって!もう1回ッ』
今日はほぼ蘇生・回復魔法に時間を費やすだろうな。
『‥』
良くはなってきたが、
何十回、何百回やっても
まだフラついている。
気付けば辺りは橙色に染まり、少し寒さが増していた。
なんとも言えない不気味な
烏の鳴き声。
草の中に座り、フロストが言った。
『やっぱ‥難しいよね。』
『‥自らの特性にもよるんだろう。私には刀の方が合っているようだ。』
そう言いながら
眩しく輝く太陽に手をかざすと
皇族の印が浮かび上がった。
印は変化し、羽と十字架を表す。
そして次々と形を変え、
2刀の刀が交わる形に変わる。
これは属性を
そして血筋や過去までを
映すものだろう。
『基本は学んだ。あとは自分でなんとかなるだろう。‥‥ブライトの腕は?』
ブライトはなんだか
もじもじしている。