アイ・マイ上司とlove☆days
自信を持って言える女性だったら、ハッキリ言いたい。
けど…、まだまだ私にはそんなモノないから・・・
「・・・・・」
とうとう反論する気力もなくなって、俯き加減になっていると。
コツコツと響く靴音とともに、オリエンタルな香りが鼻腔を擽った。
「朝倉さん、立ち聞きして悪いけど・・・
彼女は俺と先約があるから、遠慮してくれ」
「っ――!」
かつてないほど、心臓の鼓動がバクバクッと音を荒立てた。
「か、課長!どういう事です?」
朝倉さんとは、まさに私と対峙していた美紀さんの事で。
視線を上げた先にいる彼女の視線は、私を通り越して輝に向いている。
熱を帯びた瞳を見せている彼女は、やっぱり輝ファンだと知らしめられて。
こんな時でもモヤモヤした感情が取り巻く私は、お子様なのかもしれない。