アイ・マイ上司とlove☆days
古傷÷勇気=?
“行こうか――?”
そうして差し出された手を取った、何も知らなかったアノ頃の私。
輝の誘いがなければ今まで通り、のらりくらりと過ごしていたハズで。
上司の彼から告白された時は信じられずに、真っ先に不安が募ったのに…。
今は彼が上司という理由で生じる心配や不安すら、平気だと笑えるくらい。
大好きなヒトが傍にいるコトは、何よりも幸せだと知れたの。
ううん…、輝がその全てを教えてくれたんだよね…――
「美紀さん、お願いですー!」
「あのねぇ…、ムリって言ってるでしょ?
明日の為に、“お家deビューティーDAY・フルコース”だから!」
明日への気合いを漲らせるネーミングに、チョッとだけ引きつつも。
「ダメなんです、今日じゃなきゃ…!」
両手をパンと音を立てながら合わせて、まだ懲りずにお願いする私。