アイ・マイ上司とlove☆days
出会いも、恋に落ちるのも、いつなのかなんて誰にも分からない。
美紀さんたちの事を知った、今の私が言えるのはただひとつ。
2人にはもう一度幸せになって欲しい…、ただソレだけだよ…――
2年前…、渡辺さんは社内随一のイケメンと持て囃されていたらしい。
経理部の仕事も当時の経理課長を退けそうなほど、有能すぎるオトコ。
その当時、経理部から管理部へと異動したばかりの輝とも仲が良くて・・・
「稲葉ー・・・
悪ぃけど、会議が終わるまでお守り頼むわ!」
たくさんの資料を抱えながら、輝の許へと頼みにやって来た渡辺さん。
「気にすんな…、今日はオマエの奢りだろ?」
「分かってるって…、じゃあ頼んだぞ!
ドコかのじゃじゃ馬は、すぐスネるしなー」
ニヤリと笑い返せばプハッと吹き出すやり取りも、2人には恒例で。
「うわっ、失礼…!」
「愛情の裏返しだろ、アイツなりの…」
そんな輝の傍らで、言葉とは裏腹に笑顔を浮かべていたヒトこそ。
彼を愛して密かに支えていた、美紀さんだった・・・