アイ・マイ上司とlove☆days
いずれ結婚するハズだった2人は、輝から見ても本当に仲が良かったそうで。
未だに想いを拭えないぐらい好きなのに、別れてしまったなんて・・・
「っ、ひっ…、ヒド、イ…、なんでぇ?」
すべてを聞き終えるまで我慢出来ず、とうとう私は泣き出してしまった。
あまりにも理不尽に好きな人と離れさせられた、美紀さんを思うと…――
「2人で決めた事に、部外者が口を挟む訳にはいかないが――
そんな経緯があってコトを穏便に済ませる為に、俺が古巣の経理部へ戻ったんだ。
鈴ちゃん、分かった…?」
「っ、うぅっ…」
その言葉にコクンと頷こうにも、瞳からポロポロ零れ落ちる涙が枷になる。
「はいはい、我慢しないでイイよ」
コドモな私はやっぱり、我慢しないでイイと言われたら聞き入れてしまうから。
「うぅ、ひ、かるぅ…――」
「ほら、泣け・・・」
後ろから回されていた手の力がギュッと強まり、オリエンタルな香りに包まれた。
力強いその腕に寄り掛かりながら、彼らの幸せをただ願っていたの・・・