アイ・マイ上司とlove☆days
コツコツ…と、何処か苛立たしげに響く靴音が徐々に遠くなっていくと。
ポロポロ零れる涙を拭いながら、立ち上がってリビングへと向かった…――
不器用な自分が情けないけど、どうしても言えなかった・・・
どうしても輝にはバレたくなくて、必死で頑張ったのに…――
「・・・っ」
カバンから取り出した携帯電話の画面に、グッと胸が締めつけられる。
【まさか、斉藤さんと課長がデキてたとはな――
なんで黙ってるワケ?
あ、ちなみに・・・
誤魔化そうとしても、もう遅いから。
少なくとも、オレにはね…】
“バレない方が良い…、私みたいにならないようにね――”
美紀さんの言葉の意味が解ってしまったから、相談出来なかったんだよ?
「ひ…、かるぅ…」
再び力なくペタンと床に座り込み、怒らせてしまった彼を求めてしまう…。
イタズラじゃない人からの文言だから、なおさら言えなかった・・・