アイ・マイ上司とlove☆days
課長のチェックが入った箇所を、すべて見直していくと・・・
電卓を叩いて算出すると、ありえない計算ミスをしていて。
伝票やら資料と照合していけば、情けないような仕訳のミスだらけ。
簿記が好きだったクセに、こんなコトも出来ないのかな?
それに、確認作業の怠慢としか言えないよね…。
これだと経理部の人間だなんて、名乗れないじゃん・・・
「鈴、訂正終わった?」
「わっ――!」
耳元に届いた甘い声に驚いて、すぐさまその方へと視線を変えれば。
「フッ…、なに驚いてんの?」
「だって…、いきなり…」
隣席のチェアに腰掛け、こちらを向いてクスクス笑う彼の姿。
「俺の我慢も、限界だったから?」
「っ・・・」
オリエンタルな香りを纏った輝が、今日も私を惑わせていく・・・