アイ・マイ上司とlove☆days
何で怒られながらに、“ありがとう”なの――…?
そんな私の反応が手に取るように分かるのか、クスッと笑った美紀さん。
「アイツ…、朋樹と昨日話せてスッキリ出来たから。
多分、課長…ほら、稲葉さんから聞いたと思うけど・・・
稲葉さんの前任の課長が最低なヤツでさ、色々と邪魔されてね?
何も変わらないようにって…関係を内緒にしたせいで、結局はソレが仇になって…。
知られた相手がマズかったのよね…、よりにもよって――」
「美紀さん、あの…」
その“話の続き”も聞いていたからこそ、話を止めようとしたのに。
フルフルと頭を振った彼女は逆に、私の制止を拒否してしまう。
「いいのよ…全部が事実なんだし、話したいから・・・
アノ日は本当に、たまたま私と朋樹の2人が残業になっちゃってね。
私たちが悪いんだけど…、ついつい遊び半分にキスしてたのよ。
だって誰もいない職場って、スリリングじゃない…?」
「っ、はい・・・」
「あー、イケナイ事はしっかりしてんのねぇ」
「っ、その、まぁ…」
急に話を振られてしまい、素直に答える私は大バカ者だと思うけど。
素直な事だけが取り柄なんだし、これはもう仕方ないよね…?